テノ森のブログ
2014年
12月
06日
土
木の鏡もちについて、木のコップを作りながら
おかげさまでテノ森も2度目のお正月を迎えることができます。
以前から作ってみたかった木の鏡もち、サンプル作りが間に合わずにあきらめていると何人かの方からお問い合わせが…。
サンプル作ってみるとたのしい。
木の小物をつくるスーパーおじいちゃんミチオさんと、鏡もちを木でつくるときに色をどんなふうに塗るのがいいかと言う話になりました。ミチオさんがつくる木の鏡もちは自然にヒビの入った松材でざっくりと作られていて、ひとつひとつ表情が違って面白い。色塗りは娘さんがセンスよく仕上げます。鏡もちのサンプルをつくろうとテノ森にお借りすると飛ぶように売れてしまう…、私には一銭も入りませんが売り物をお借りしているので購入希望者があれば売らなければならない(笑)もっと見たいのに…。
色の話ですが、娘さんはセンスよく着色しみかんが茶色で、お餅が深い茶色のベースに白い絵の具を刷毛跡を上手に残して仕上げます。ミチオさんはみかんはみかんの色で塗るのがいいし、お餅は本物みたいに真っ白にするのがいいと思うと少々納得がいかないようです。若い人にはいいかもしれないが私みたいな年寄りには自分と同じセンスを喜ぶ人もいるんじゃないかと。
私とミチオさんが頭をひねっていると、木のコップを製作中のお隣りの画家さんがテノ森に来たので着彩の相談をしてみる。彼女の意見はシンプル「このままがいい!」
「大事なのはね、鏡もちの思い出をここに観るということなの。本物に近づけたかったら本物をつくればいいでしょう。」
ミチオさんこの言葉がストンと心におちて大喜び。
テノ森ではどんな鏡もちができるかな?
今年はギリギリで人が集まらないかもしれませんが、来年はいろいろな鏡もちを観るのが楽しみです。
そんな会話をしながらミチオさんとお隣りの画家イワナガさんはこんな木のコップを作られました。
2014年
3月
04日
火
応援ありがとうございました!
今日はRKBさんが夕方生中継で「テノ森」を紹介して下さりました。
本日テノ森は予約が月末に移動し、なんとなく寂しい感じの工房だったのですが、中継に合わせて集まってくださった方々に救われました!
本当にありがとうございました。
細井は大丈夫かとテレビの前で見てくださった方々にも感謝です。
2014年
2月
21日
金
五月人形を栴檀(センダン)の木で、
栴檀(センダン)
五月人形、「子どもが賢く育って欲しい」という親の願いにぴったりの栴檀という木。
小黒三郎さんの五月人形の組み木は一日コースはクルミの木、2日コースはメープルでするとご案内していますが、他にも素敵な木はないかと大川の木材屋さんに問い合せても見つけれない。
そういえば…、先日の講習会中に私のスーパースターご近所西野木材の常務さんがなにやら真っ黒い板木を持ってきていたのを思い出しました。「細井君なんか作ってみんしゃろ」(津屋崎の言葉はよく分からないのですがたしかこんな言い回しでした)
「栴檀(センダン)っていっていたけれどどんな木なんだろう?」
ネットで調べると大興奮。
「我が息子の五月人形はこの栴檀で作るしかない!」と強く決意するに至りました。
巨大な大木となるこの栴檀。古名霊木アフチ(楝)は、5月5日のこどもの日の頃に花をつけ、
無数の実を鈴なりにつける木である。これだけでも充分に魅力的。
子どもの無事成長を守護し、婦人の無事安産をはかなえる女神とされる鬼子母神は千人の子どもをもつ母、
鬼子母神を本尊とする三井寺の千団子祭を千団講・栴檀講と呼ぶので、アフチもセンダン(栴檀)の木と呼んでよい。
(草木の話センダン/和泉晃一 http://www.ctb.ne.jp/~imeirou/soumoku/s/sendan.html)
ざっくり省略しすぎですが、お時間のある方は和泉さんの説を読んで見てください。
さっそく製材して糸鋸で切ってみると切断面が硬くスパッと切れるのに柔らかい。これはいける!
この木といえば「栴檀は双葉より芳ばし」ということわざ。
(大成する人物は、幼いときから人並外れて優れたところがあることのたとえ)
というのも今回はじめて勉強しました。
栴檀が白檀(唐木の栴檀)と同列で扱われていいほど人の思いがたくさん向けられていた樹なのかもしれないと考えるのでした。
今年は私の育った北海道にはないこの栴檀という大木に花が咲くのを見るのが楽しみです。
その時には千団子祭のように団子を用意します。
多分明日には着色が終わり、力強く元気な木目が小黒三郎さんのデザインで可愛らしく組み上がることでしょう。
テノ森の木工講習会でも栴檀の木を選択できるようにします。ぜひ和泉さんの「草木の話センダン」をお読みになって、講習会を受講されるときのひとつの選択肢としてお楽しみください。
2014年
1月
02日
木
小黒三郎さんのお雛様に感動する
小黒三郎さんのお雛さま段飾りのサンプルを製作して、あまりにも可愛いく達成感満点だったので感動してしまいました。
今回は新作の「銀杏円雛五段飾り」を真っ白いハードメープルで製作することにしました。
これまで札幌でもお雛さまの組み木を比較的柔らかい木材(栓)で製作してきましたが、今回は受講される方もハードメープルを選択できます(柔らかい国産のクルミも可)。板厚を20ミリではなくて18ミリにすることで幾分切りやすくなりましたので、ぜひ挑戦してみてください!
テノ森にサンプルがあります。
講習会の申し込み方法ですが、少しわかりづらいかも知れませんので説明させていただきます。お雛さまは段飾りの2日コースと、段飾りではない1日コースとがあります。どちらのお雛さまも同じ日程で開催します(日程確認はホーム画面からテノ森カレンダーをダウンロードしてご覧になってください。)段飾りはカレンダーから希望の日程を2日選択します。先着順で受付致しますのでご了承ください。他の日程で受講希望の方はお気軽にお問い合わせください。
2014年
1月
02日
木
赤ちゃんの箱椅子はメープルで作ります。
板厚が薄い格安の木材で「赤ちゃんの箱椅子」のサンプルを製作したら、妻から「もっといい木で作ったほうがいいよ。」とポツリと言われました。受講料は3,300円です。
PCメープルという硬い木で、どんな作り方にしたら2時間で完成できるのか随分悩んでしまいました。最後には一番シンプルに木ねじで固定して埋木をすることで納得できました。
少しでも正確に板と板とを合わせるために、穴の大きさや組み立て方を工夫したらなかなかいい感じです。サンプルがテノ森にありますから興味のある方は手にとって御覧ください。
2014年
1月
02日
木
干支・ウマ組み木づくりはこんな感じです。
明けましておめでとうございます。
1月4日、一日だけ小黒三郎デザインの干支・ウマ組み木の講習会を開催します。
国産のクルミの木は糸鋸でサクサク加工できます。
写真にあるサンプルが実際に作ることが出来るものです。
着色したい方のためにウッドカラーも用意しています。
お時間がありましたらどうぞお越しください。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
2013年
11月
17日
日
ネズミ→少年→学習机→ヨソモノ展
あっ! かわいい子ねずみが工房を走っています!
初日は1匹だったのに同じようなのが3匹います。
かわいい。
大量の桜の木をカットして、搬出中に1匹台車で引いてしまいました…可愛かったのに。
工房内は危険なので、お隣りの農家さんからタモをお借りして、もう一匹を捕獲。
テノ森の広い庭に放そうとしたら、小学生が「なんですか?」
細井「お、かわいいネズミがいてね・・・」
少年「わあ~かわいい! 僕にください。」
ネズミですけど、お母さんに怒られかも知れないよと告げて、タモごと渡す。
可愛い住人との別れを惜しみつつ…、「タモは持ってきてねぇ。」
少年がすぐに虫かごに土とネズミを入れて、タモを返しに来てくれました。
体が丸いからハツカネズミではないこと、ネズミの食べるものなんかを教えてくれる。
なるほど、聡明な少年だ。
私は1,2,3月に開催する学習机の木工講習会について悩んでいて、少年と学習机の話になる。
少年は小学校で使っている40年近い年代物の木の机と椅子の話をしてくれる。
なるほど、彼はそれを気に入っているんだね。
細井「君がこれから40年使うならどんな勉強机がいいかなぁ?、絵に描ける?」
少年「ウン! 描けるよ。」
A3用紙とメジャーを彼にわたして「寸法も入れてね」
私が仕事をしていると、少年が「できました!」と素晴らしい図面。
細井「引き出しはいらないの?」
少年「いらない」
細井「物を置く天板の下の収納もいらないの?」
少年「いらない」
なるほど、これはシンプルなテーブルですね。
家に帰ってさおりさん(妻)に今日の話をすると、
さおり「学習机それにしたら?」
細井「へぇ~、面白いかも」
ということで翌日製材開始。
材料はチェリー材。
工房を気にかけていつも立ち寄ってくれる高田さんに、天板と足の固定の方法を相談する。
細井「木工好きの人のためには、吸付き蟻桟がいいかと思うんだけれども、引越しのことを考えるとジョイント式にしたほうがいいか迷っているんだよね。」
高田「これから40年ならばらせる方がいいです。」
ということで、ジョイント式に決定どんなのができるかな?
学習机3日か4日コースのサンプルできましたら、今月21日からの「ヨソモノテン」に出品します。
小学生がこれから40年使いたいという学習机がどんなものか、ご覧になりたい方は是非お越しください。
学習机はこの他に、1日コースと7日コースを企画中。
サンプル急がねば。
ご期待ください。